先日、原宿のVACANTで3日間限定で上映された『TRACE OF A DAIRY』を観てきました。
「TRACES OF A DIARY- 日記をたどる」特別上映会 | shashasha 写々者 – 日本とアジアの写真を世界へ
ドキュメンタリー映画と銘打ってはいますが映像自体がアレ・ブレ・ボケを伴った独特な味を持っており、映像そのものも作品として観ることができました。
(ただ全編に渡ってブレの激しい映像だったため上映後気持ち悪くなり、監督のトークショーを聴く前に退場してしまいましたが……)
DVDは国内では販売されていないようなので、今度ネットで購入しようと思います。
帰りに夜の原宿をぶらついてみましたが、よくよく思い返すと原宿を撮影したことってなかったなと気付き、翌日は原宿をぶらぶらしてみることにしてみました。
お供は最近購入したCONTAX RTS II。レンズはCarl Zeiss Sonnar T* 135mm F2.8。
レンズには画角に応じて広角・標準・望遠などのカテゴリがありますが、私は85mm〜200mmの中望遠域を好んで使います。広角や標準ももちろん好きですが、対象をクローズアップして抽象的な写真を撮るのが好きなんですよねえ。マクロや超マクロもとっても楽しい。
RTS IIは学生時代にその存在を知り憧れたカメラです。ポルシェデザインですよポルシェデザイン。デザイナーを目指していた身には、甘美すぎり響きでした。そしてあの角張ったボディ。加えてレンズはカールツァイス。虜にならないわけがありません。ただ当時はそうホイホイと買う資金もなく、見送りに見送っていたのですよね。そうして気がつけば状態の良い個体(というかRTS II自体)を見かける機会が減ってしまい……。
今回手に入ったボディとレンズは新品と言っても差し支えないほど状態も良好で、数年越しの願いが叶いました。昔の一級品の機械がそこそこお安く手に入れられるのは、現代ならではの良さでもあります。RTS IIIなんて当時は30万円近くしていたのに、今では4〜5万円ですからね。
まぁRTS IIについての詳しい話は、また今度にでもゆっくりと。
街歩きの楽しさのひとつに「その街らしさを感じること」があります。原宿〜表参道〜渋谷周辺はそれぞれ違う性質の『その街らしさ』がグラデーションのように変化していくのを、他の街よりも色濃く感じられる地域だと思います。原宿と表参道は表裏一体のようにも見えるし、渋谷へ向かっているとそれらとはまた違う人の波を感じます。
幼少の記憶に刻まれた『らしさ』やランドマークなどの影響もあるでしょうが、ふと気が付くと空気が変わっている、そんな楽しい体験があります。
都市をひとつの生命体と捉えると、さながら建築は骨や内蔵、道路は血管や神経、人は細胞でしょうか。身体がゆっくりと生まれ変わりながら変化しているように、都市も知らぬ間に日々生まれ変わっているのでしょうね。