前回の記事でPentacon 200mm F4を使用した際の「もっと明るいレンズが欲しいな……」というふつふつとした思いが1本のレンズに手を伸ばしてしまいました。
今回購入したレンズはキヤノンのNew FD 200mm F2.8。
Pentacon 200mm F4よりも2段分明るいレンズです。
New FD 200mm F2.8には前期型と後期型が存在しており、こちらはインナーフォーカス仕様の後期型。
発売は1982年。なんと私よりも年上のレンズです。まさにオールドレンズと言えるこの1本、さっそく描写を見てみましょう。
200mmの焦点距離とF2.8の大口径だけあって、いいボケを生み出してくれています。
発色やコントラストは控えめなため、Photoshopで持ち上げています。
こちらは補正なし。いい意味で素朴な味を出しています。
驚くべきは焦点が合ったところの解像の良さ。とても30年以上前のレンズとは思えません。皺や金具の調子がはっきり描写されています。
焦点距離が長いためぶれも発生しやすいレンズですが、α7 IIの手ぶれ補正機能がうまく働いてくれています。
とは言え口径食はかなり目立つ模様。ボケが円形で出るのは、中心くらいのようですね。
もう1つ、オールドレンズらしさを感じさせるのがパープルフリンジ。想像以上に盛大に発生しており、時代なりのレンズであることを思い出させてくれます。
いやあしかしそれを抜きにしても良い解像度です。オールドレンズとは言え、このくらいの時代差であれば現代と写りにそう変わりはないのかもしれません。
当時は10万円ほどの価格でしたが、今ではオークションで2万円を下るお値段で手に入れられるのが嬉しいですね。
操作性に関してのひとつ難点を。
ピントリングに粘り気がなく、スルスルと回転してしまうためピント合わせはα7 IIの拡大プレビューを使ってやっと合うという具合です。
Canon New FD 200mm F2.8、いかがでしたでしょうか。
元来望遠好きな人間なもので、この明るさ、解像度はかなりのヒットです。そのうちポートレートにも使ってみたいですね。
価格と性能のコストパフォーマンスに優れているこの1本、望遠のオールドレンズを探している方におすすめです。